１１巻　草原の風雲児

SWORDMAN IN THE STEPPE

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　アルゴスにたどりついたリンダとレムスの二人はそれぞれの日々を過ごしていた。リンダとイシュトヴァーンは想いを深め合っていたが、イシュトヴァーンはリンダに「三年待ってほしい」という言葉とともに旅立つことを告げる。一方レムスは、アルゴスのスタック王とともにパロへの進軍の計画を立てていたが、そこへスカールとベック公の軍二万が行方不明との連絡が入る。四方の情勢に思い悩むレムスにリンダが、グインとイシュトヴァーンが旅立つことを伝える。グインはアルゴスへ送り届けたことでリンダとレムスに対する責任は終了したと考え、自分探しの旅に出ることを決意したのであった。そして、グインとイシュトヴァーンはパロの双子に別れを告げそれぞれの道へ向かって旅立ち、リンダとレムスもアルゴス兵とともにパロへ向かって進軍を開始するのだった。
　クリスタルではアルド・ナリスの死去の後、主な武将達はそれぞれの領地に帰郷していた。奴隷女のリナに満足していたカースロンの前に現れたのは死んだはずのアルド・ナリスだった、アルド・ナリスはカースロンにモンゴールからの寝返りを囁くのだった。奴隷女のリナが女騎士リギアであることを知り驚愕するカースロン。そのカースロンにアルド・ナリスはモンゴールからの寝返りを囁くのだった。
　その半月ほど前、カウロス相手の緒戦に勝利したスカールとベック公は人跡未踏のウィルレン山脈に向かっていた。スカールの計略により、ウィルレンを越えパロ南部に直接出る作戦のため、一行はウィルレンの山人を案内役として、雪渓の中へと進軍していくのだった。

戦乱編の開始です、まだこの巻では戦闘シーンはありません。

前半の山場は蜃気楼の恋歌でのリンダとイシュトヴァーンですね、「三年待ってくれ」のところのシーンを読んだときはイシュトヴァーンかっこいいとおもったものです。思えばあの頃イシュトヴァーンは年上だった（笑）いまじゃカメロンと同じくらい……
後半はなんといってもウィレン越えにむかうスカールですね、ベック公につかみかかろうとするところの加藤さんのイラストはまだ覚えています。(2010年2月 4日)