４９巻　緋の陥穽

THE SCARLET SNARE

『美しき虜囚』へ←　あらすじ　→『闇の微笑』へ

　ナリスの投獄はリンダに伝わり、リンダはレムスと対決する。パロ王室の年長者としてレムスと話し合うリンダのまえに、レムスに憑依したカル=モルがあらわれる。リンダとカル=モルが対決しようとしたその時、ルアーの塔の鐘が鳴り響いた。それはアムブラの学生達がクリスタル市庁舎を占拠し、レムスの退陣とナリスの即位を求めて暴動を起こしたという知らせであった。レムスをはじめとするクリスタル宮廷はナリスの投獄の露見とあわせて大混乱に陥る。そんななか対策本部の責任者となったヴァレリウスは魔道師の塔へ呼び出される。パロ魔道師ギルドはレムスとナリスのどちらにつくべきかで迷っているのであった。
　ランズベール塔に投獄されていたナリスのもとに、レムスの信頼を失い失脚したカルファンがあらわれ、ナリスに激しい拷問を加える。ナリスは生命の危機をヴァレリウスに救われるが、もうろうとした意識の中でカルファンの陰謀の背後にある謎の意志について洞察するのであった。