AFFAIRE D'AMOUR
| 第一話 クリスタルの早春 第二話 仮面舞踏会 第三話 クリスティア 第四話 幼年期の終わり |
アルド・ナリス十九歳。パロのクリスタル公として宮廷の女性たちの憧れを一身に集める彼が情人フェリシアとした賭がもたらしたものは。
| 人名 | 備考 |
|---|---|
| フェリシア | パロの≪宮廷一優雅な貴婦人≫ アルド・ナリスの情人 |
| アルド・ナリス | パロの王位継承権者 クリスタル公 十九歳 |
| リンダ | パロ国王の掌中の珠 まだ十歳の童女 輝くような美女に育つだろうとおもわれる |
| リギア | ナリスの乳きょうだい 聖騎士侯ルナンの娘 近衛騎士団から聖騎士に昇進し男装の麗人として人気がある |
| サリア | 【これだけの長きにわたって美の女神サリアの玉座に君臨したからには、】 |
| ファーン | ナリスの従兄弟 剣の達人として将来を期待されているベック公 |
| ラーナ | ナリスの実母 幼いナリスを手元からはなし守り役のルナンに育てさせた |
| アルドロス三世 | パロ国王 ターニア王妃とのあいだに一男一女をもうけ、家庭を守って清廉潔白に暮らしている |
| ターニア | パロ王妃 アルドロス国王とのあいだに一男一女をもうけた |
| オー・タン・フェイ | ナリスに歴史学を講義している老師 ナリスと恋の話をした |
| ルナン | ナリスの守り役の聖騎士侯 堅物 ナリスに初恋のことを聞かれた |
| クリスタル公 | 王族中最高位の貴族 文武の双方にわたってクリスタル宮廷の最高位の貴族、統率者 |
| レオ | ナリスの近習 マリアの生まれ ケイロニアの血を引いている |
| アレクサンドロス | 「実らぬものが初恋だ──と、アレクサンドロスもそのようにいうておりますよ。」 |
| 偉大な軍師 哲学者 発明家 建築家 著作家 『アレクサンドロス備忘録』 | |
| アルカンドロス大王の第一王女アリアドナ姫に 懸想していたがかなわず独身を貫いたという伝説がある |
|
| アルカンドロス | 「アレクサンドロスは、アルカンドロス大王の第一王女アリアドナ姫にひそかに懸想していたが、」 |
| アリアドナ | アルカンドロス大王の第一王女 ゼアの尼僧となって生涯純潔に神殿の巫女として一生を送った |
| アルシス | 「ラーナ王女もアルシス王子もどちらも、うまれてきたその結婚の結果──」 |
| リー・タン | オー・タン・フェイ老師の妻 「迷いを救うてくれたのが、リー・タンの穏やかな優しい心で─」 |
| ガトウー | 「ミイラとりがミイラになる（ガトウーを助けて水に溺れる）というものでな。」 |
| ミーナ | アムブラの娼婦 「ミーナと一緒におられぬくらいならば、もう何もかも捨てて出奔しようとまで、」 |
| エリナ | 「──あの扉のわきの妖精エリナの彫像をめでるのと」 |
| エマ | 「私の祖父も結局二人の男児、それに末の、アルゴスに嫁いだエマ王女を得ただけでしたし、」 |
| 二粒の真珠 | 「リンダとレムス、いうところの≪二粒の真珠≫を得ただけにとどまっています。」 |
| ジャン | ナリスの小姓 二十三 いま恋の真っ最中にある |
| カラヴィア公 | パロの大貴族 【カラヴィア公だのマール公だのという大きなものではなく、】 |
| マール公 | |
| レムス | パロの王太子 十歳 リンダの双子の弟 おっとりした内気そうな顔をしている |
| ファーン | 【若く精悍で凛々しい顔立ちのベック公ファーンも、 そろそろ髪の毛がごま塩になりはじめている風格あるマール公も、】 |
| マール公 | |
| ルル | リンダのお気に入りのぬいぐるみ |
| エピドス | 名高いクリスタルの名司厨頭 地方からの貴族の懇親会のために趣向をこらした |
| シレナス | 【マドラのシレナス伯爵令嬢とは踊り、 イラス領カリナスの領主カリナシウス男爵の令嬢とは踊らなかった、】 |
| カリナシウス | |
| アンギウス | 【身分は低いけれどもきわめて重要な砦をあずかるケーミの地主アンギウス準男爵だの、】 |
| カンジンドン | パロの地方貴族 侯爵 身分は高く、家柄は由緒正しいが貧しく、ささやかな領地しかもっていない |
| ルード | 【血のつながりからいったら最下位ではあっても王族には違いないルード伯爵に嫁いでいるので】 |
| ドルドン | パロの郷士 準男爵 姉娘がルード伯爵に嫁いでいるので聖王家とつながりがないわけでもない |
| サラミス公 | フェリシアの父「わたくしは、サラミス公の長女として、おどおどしながらこの広間に」 |
| アルシス | フェリシアをひと目見て、国を滅ぼしかけるまでに熱烈な恋に陥れられてしまった |
| アル・リース | |
| マリディウス | 海に「私を通すために割れよ」と傲慢に命じた神話の伝説の王 |
| アウス | 「カラヴィアの地方官アウス準男爵の姫君で、十八歳のクリスティアさまと」 |
| クリスティア | カラヴィアの地方官アウス準男爵の姫 十八歳 おどおどした娘 生まれつき足が悪い |
| ダニーム | クリスティアの従者 ずんぐりした、一途そうな、強情そうなあごの張った顔をした男 |
| アル･ディーン | ナリスのもとにひきとられてともにそだった腹違いの弟 クリスタルを出奔して一年近くになる |
| アレクサンドロス | 伝説の宰相 女性よりも男性が好きだったという伝説もある |
| コーネリウス | カリナエの執事長 ダンカンの兄 あるじのいないカリナエをまもっていた |
| ダンカン | コーネリウスの弟で実際にカリナエを取り仕切っている執事頭 五十すぎの分別ざかり |
| ガウス | 【その弟で実際にカリナエを取り仕切っている執事がしらのダンカンも、家令のガウスでも】 |
| アルシス | カリナエの前のあるじ 別邸に妾のエリサとたてこもり、カリナエにあまり戻ってこなかった |
| エリサ | アルシス王子の侍女あがりの妾 アル・ディーン王子の母 |
| ロー | ナリスの神学の導師 このごろの坊さんが肉ばかり食べるようになったのを憤慨していた |
| ネルス | ナリスの従者レオの父 アルシス王子に仕えていたうまや番だった |
| アルカンドロス | パロ聖王家の始祖 青い血のもちぬしだったという伝説もある |
| リラン | ナリスの小姓 「すまないな、リラン。このところ、あまり食がすすまないんだよ」 |
| クリスティア | クリスティア 「クリスティア・アウス・ア・ルーランはクリスタル公アルド・ナリス殿下のお幸せと」 |
| ヤヌス | （ひとよりもいろいろとたくさんのものをヤヌスの神が僕にあたえ給うたことだって…） |
| ゼア | 「わたくし、ゼアの尼僧のように暮らしていましたのよ。」 |
| サリア | 「サリアの申し子だの、愛の妖精だのと、さんざんちやほやされ、」 |
| ユアン | ナリスの供回りの小姓 「遅くなってすまないね、ユアン」 |