外伝22巻 ヒプノスの回廊




前夜
悪魔大祭
クリスタル・パレス殺人事件
アレナ通り十番地の精霊
ヒプノスの回廊
氷惑星の戦士

あらすじ

 黒竜戦役前夜にリンダは何を思う(前夜)。パロの闇王朝の時代、イシュタルテーにあらわれた詩人アルマンドが見た悪魔大祭とは(悪魔大祭)。クリスタル・パレスで起きた殺人事件、解決するのは名探偵アルド・ナリス(クリスタル・パレス殺人事件)。煙とパイプ亭のダンが生と死の夜に出会った精霊とは(アレナ通り十番地の精霊)。夢の回廊を通ってランドックに帰還したグインとアウラの邂逅(ヒプノスの回廊)。氷惑星アスガルンの「雇われ屋ノーマン」仇討ちの依頼を受けた彼の前に現れた真実とは(氷惑星の戦士)。
 6つの物語を収録したグイン・サーガ最後の外伝。

登場人物

作品名 人名 備考
悪魔大祭 ジェイナス 【神聖なる双面神ジェイナスをたっとび重んじる、敬虔の心はとうに消えはて、】
アルマンド あやしく黒い悩ましい目をした、吟遊詩人のすがたの若者 闇王国の呪われた都へやって来た
メルリイネ 闇王国パロの都イシュタルテーの淫蕩な貴婦人 伯爵夫人 ドルス・ドリアヌスのお気に入り
ドルス・ドリアヌス 闇王国の夜の王 イシュタルテーのあるじ
アフリカヌス 闇王国の富裕な商人 アルマンドを百ランクールと三枚の銀錦で一夜意の儘にしようとした
アクメット 猫神 アルマンドが歌を奉納している 快楽と嗜虐をつかさどる魔神第一の使徒
イーフー 【愛らしい半人半獣の愛玩物イーフーまでも捧げられた。】
ラン・テゴス ジェッダイの僧官の信じる神 【拒まれると、ラン・テゴスの呪い彼にあれと呟いて、】
≪闇の王≫ ドルス・ドリアヌス 「己はドールの御子、闇の王だ。」
ゾフィー 美しき猫の女王 千年の寿命をもつ異形の女
ドール 魔神 「ドールよ! わが父なる悪魔神よ!」
クリスタル・パレス殺人事件 オルシス パロの伯爵 ルナの父 宮廷で重要視されているわけでもないただの文官
ルナ オルシス伯爵の娘 うら若くてちょっとおっちょこちょいだとうわさされている 幽霊話をした
アキレス まだ若く精悍な聖騎士伯
リーナス 子爵 リア宰相の嫡男 いかにもぼんぼんらしい少年
リヤ パロの宰相 リーナスの父
ラカン パロの侯爵 アルシアの父
アルシア ラカン侯爵の娘 意地悪で有名
ラキス 【太めの聖騎士のラキスがどっとおこる笑い声のなかで抗議した。】
カルナ パロの貴族の令嬢 ヴァレリウスを指さした
ダモス オルシス伯爵の小姓 南風の塔で幽霊を見た
アルド・ナリス パロの第二王子 第四王位継承者 今年二十歳になったばかりのクリスタル公
アルドロス一世 パロ国王 クリスタル公の父の弟
ヴァレリウス リーナスのおつきの魔道師 長年リーナスについている
カルト パロの子爵 「きょうは特別の趣向が用意してあるとカルト子爵が云っていた。」
ケント パロの近衛長官 殺人事件の連絡を受けた
ルース リーナスの叔母 ルナの母 「私は叔母のデビ・ルースに許してもらえません。」
ジロール 魔道師の塔の初級魔道師 「ジロール。どこなの」
アレナ通り十番地の精霊 ゴダロ トーラス アレナ通り十番地の<煙とパイプ亭>のおやじ 衰弱して死にかけている
ダン <煙とパイプ亭>の二代目 アリスの無事な出産を祈っている
オリー <煙とパイプ亭>のおばさん ゴダロじいさんをみとっている
アリス <煙とパイプ亭>の嫁 小さな人形のような娘 産室で苦しんでいる
ミル 産婆 アレナ通りで一番うまい取り上げばばあ
マリウス ゴダロが三人目の息子のようにいつくしんでいた吟遊詩人
タヴィア ゴダロが初孫として溺愛していたマリニアの母親
マリニア ゴダロ夫妻が初孫として溺愛していたマリウスの娘
オロ ゴダロの長男 「俺は先にいって、オロと楽しくよもやま話をしながら」
ハラス モンゴールの反乱軍 イシュトヴァーンが捕まえようとしている
イシュトヴァーン ゴーラ王 モンゴール反乱軍のハラスを捕らえるためにトーラスにきている
バーサ 産婆の手伝いにきている二件となりの果物屋のおかみ
ジン たそれがの精霊 夕暮れ時に灯りをつけないでいるとやってくるといわれている
マリウス 「あの不思議なマリウスの伝説のように、もう三百年もたっていた、」
グイン ケイロニアの豹頭王 ダンの兄はグインを助けるためにいのちを落とした勇士だった