たまゆらの鏡

秋津百合 伊奈新山に住む女学生 もとの城代家老の家柄 早くに母親に死なれ、父親と祖父母に愛されて育った
小月莢子 伊奈新山のもとの領主の小月家の娘 百合の女学校の同級生 きりょうよしだが、気難しくて我儘
小月久道 伊奈新山のもとの領主の小月家の当主 莢子の父
小月勝道 小月家の先代 久道の父 新山大手町にたいそうな屋敷をかまえた
小月由衣子 莢子の母 病弱であまり人前に出ない とても綺麗でしとやか 平野の松平家から嫁入りした
小月弓彦 莢子の弟 体が弱く、ほとんど寝たきりで、たぶん成人しないだろうと言われている
碓井藍二郎 小月家の書生 無口で暗い顔をしている、髪の毛の長い青白い顔をした若い人
若林 「港屋絵草紙店の新作の半襟を、東京に出た若林が買ってきて呉れるというのだけれどネ」
斎門響二郎 洋行帰りの伯爵 伊奈に居を定めようと思い、月が峰に月光館を建てた
秋津大丞 百合の父 もとの城代家老の秋津家の当主
熊さん 【そんじょそこらの熊さんや八つあんのように、食事をしたり、】
八つあん 【そんじょそこらの熊さんや八つあんのように、食事をしたり、】
咲耶子 斎門伯爵の養女 元々は非常に身分の高い人の令嬢だった 加減が悪い
沢田 小月家の用心の様なことをしている 「むろん沢田に送り迎えさせるから、」
藤枝 「藤枝子爵の御紹介があって、東京に来ることになり──東京で、藤枝様のお茶会でお目にかかって、」
マリアンヌ 斎門伯爵の養女 元々大変良い歌い手だった 金髪碧眼のほっそりした美しい女性
瀬能雪也 斎門伯爵の小姓 十五、六歳の整った目鼻立ちの子 目つきがきつく意地悪そう
みね 小月家の女中 「朝は殆ど何も召し上がらないとみねやがいっていたわ。」
室田 小月家の料理人 「室田は、本で覚えた西洋料理を試せると張切っていた見たいだけど」
岩吾 伯爵の下働き ごつい角張った顔の大男 「此は内の力仕事や下働きを皆引き受けている、岩吾という者です」
高山おまつ 喉をかみきられて死んだ百姓女 与兵衛という水呑百姓の女房 生き返った
与兵衛 喉をかみきられて死んだ百姓女の亭主 水呑百姓
雪姫 平野の伝説の姫 雪姫の祟りで姫川の魚が人面をして居る
葛城 血を抜かれた死体を調べた医師 ≪吸血鬼≫について調べてくれた
光子 血を抜かれて死んだ八歳の女の子 畳屋の娘 生き返った
たず子 百合の母 「あの世に行くのもそこでまたたず子に会える、そう思えば」
マリアンヌ・ド・ボーモン 咲耶子 もとは有名な歌手 声はゆたかで美しい、透き通ったソプラノ
クリストファー 斎門伯爵の小姓 雪也 中世の独逸で伯爵と出会い、伯爵と共に五百年も生きてきた 
百合を助けに来た男 「竜──そうだな、竜とでも覚えておけ」
アルカード 斎門伯爵が維納で名乗っていた名前
マリアンヌ・ド・ボーモン 新進の巴里中の期待を集めていた歌手の新星 突如として姿を消した
楊子竜 斎門伯爵が上海で名乗っていた名前 上海人の貿易商として手広く商いをしていた
メルラン 斎門伯爵がトランシルヴェニアで名乗っていた名前
八城嶺 大道寺竜介の親友 狼男のために首の骨を折られた
大道寺竜介 斎門伯爵の宿敵 大陸浪人だの馬賊王だのと名乗っている 上海で伯爵と遭遇した
≪宇宙の種子≫ 斎門伯爵 「誰やらが我々をこう呼んだ事もある──≪宇宙の種子≫と。」