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| 第一話 その前夜 第二話 エルザイムの戦い 第三話 再びバルヴィナへ 第四話 ダリウスの最期 |
エルザイムへ向けて進軍しようとするグインとイシュトヴァーンであったが、そのふたりの前に村人に化けたグラチウスが現れ、マリウスを捕らえていることを告げる。グインはグラチウスを相手にせずエルザイムへ進軍する。グインはエルザイム戦線の指揮をイシュトヴァーンにゆだね、自らは精鋭を率いてバルヴィナへ進軍する。エルザイムはイシュトヴァーンの活躍により一日で落城する。
バルヴィナへ向かったグイン軍を白旗が迎える。ダリウス大公に雇われていた傭兵部隊が反乱を起こし、ダリウスは捕らえらたのだ。グインの前に引き出されたダリウスは、グインの存在こそが今回の事件を引き起こしたのだと告げ、自害する。バルヴィナは炎に包まれ、シルヴィアの手がかりは炎の中に消えていく。
帯は「友のちから」。イシュトヴァーンが「普通の武将として」わりと活躍する珍しい巻です。堂々たる将軍としてケイロニアの隊長に命令するイシュトヴァーンはなかなか良い感じです。まあ、グインはいつもの調子ですし、ちょっとでてくるグラチウスはだんだん剽軽になってきましたがいいでしょう。
やはりこの巻のメインはダリウスです。あまりお友達にはなりたくないタイプなのは確かですが、最後まで自分の信じる方向を走りきったのは、カースロンとダリウスではないでしょうか。巻頭言とラストの場面のダリウスはとても印象に残ります。(2010年4月16日)