THE AVENGING ANGEL
| 第一話 霹靂 第二話 幻の軍勢 第三話 如何なる星の下に（一） 第四話 援軍到着せず |
モンゴールではヴラド大公がアムネリスに婚礼を命じていたが、アルド・ナリスへの想いを断ち切れないアムネリスはそれに反発する。そこへクリスタルでの反乱とアルド・ナリス生存の知らせが届けられる。アルド・ナリスの裏切りを知ったアムネリスは自らの髪を切り、男としてモンゴール大公に仕えることを誓い、パロ征討軍の指揮官として五万の兵を率いて出陣した。
モンゴールの密書をパロに届けようとしているイシュトヴァーンは赤い盗賊断に拉致されるが、計略によって脱出し、そこで遂にウィレンを越えパロ南部に現れたスカールの軍勢を目撃する。スカールはパロ＝モンゴールの国境地帯へ向かい、モンゴールの援軍を直接狙う作戦をとる。
クリスタルではジェニュアに陣をはるタイラン軍とクリスタルのアルド・ナリス軍がにらみ合っていた。パロ南部からは地方で旗揚げした武将達が続々と集まり、クリスタルに入るのだった。戦力が集まっているにもかかわらず出兵しないアルド・ナリスを周囲は訝しむが、ナリスは「何かが起こる」事を信じ、待つのだった。その時、イシュトヴァーンがクリスタルに入り、アルド・ナリスはイシュトヴァーンから沿海州での陰謀の連判状を手に入れる。沿海州海軍は、アグラーヤ王を暗殺し、モンゴール側に寝返る計画を練っていたのだった。沿海州の企みを事前に入手したアルド・ナリスは魔道師ヴァレリウスとともに沿海州に対する手を打った。密使としての報酬にクリスタル公の騎士となったイシュトヴァーンは、自分の見たスカールの軍勢の事をアルド・ナリスに報告する。アルド・ナリスは直ちに反応し、スカール軍の動きを確かめさせ、その報酬としてイシュトヴァーンを旗本隊に取り立てる。
ジェニュアに陣を張ったタイランはアルド・ナリスとの戦いによりケーミまで敗走し、アムネリスの援軍を待っていた。五万の兵を率いてクリスタルに向かうアムネリスだったが、思うように進軍が出来ずにいらだっていた。そこへ突然襲いかかるスカール軍。モンゴール軍とスカール軍は戦闘に突入する。なかなか現れないアムネリス軍を待つタイランの前にパロの魔道師軍団が現れ、タイランは討ち取られ、タイラン軍は壊滅するのだった。
表紙が良いですね。これもパロの双子ですよね。この間の表紙はアムネリスの方がよかったような気もしますが、絵としては好きな絵です。アルド・ナリスに惹きつけられていくイシュトヴァーンがいいですね、これが最終的には運命のマルガまでつながっていくのですから、グイン・サーガは奥が深い。協力して沿海州への対応に当たるナリスとヴァレリウスというのもなかなか良いシーンだと思います。(2010年2月 9日)