28巻 アルセイスの秘密

ARCANUM OF ALCEIS


第一話 疾風
第二話 悲しみの城市
第三話 老帝サウル
第四話 パルヴィナの攻防

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 グイン軍はアルセイス郊外のミーアン村を抜け、アルセイスまで行き着いた。アルセイス近郊でユラニアの英雄≪青髯≫オー・ランと会談したグインであったが、オー・ランが求める相手でないと知り、会談の場から去る。グイン軍は≪偽装の転進≫により、サウル皇帝領バルヴィナ市城に向かう。
 バルヴィナは哀しみの都市であった。そこにはユラニアにより閉じ込められた老皇帝サウルが、老小姓たちとともに静かな滅びを待つ都市であったのだ。グインはサウル皇帝に拝謁し、ユラニアの所行を訴える。その夜、グインの夢にグラチウスが現れる、やはりグインをアルセイスまでおびき寄せたのは≪闇の司祭≫グラチウスの罠であったのだ。グインはグラチウスに対決することを告げる。ユラニア軍は三万の軍勢を率いバルヴィナを取り囲む、攻め込むユラニア軍と守るグイン軍の戦いが始まる。そして、アルセイスから援軍として現れたオー・ランとグイン軍との戦いが始まろうとしたとき。ユラニアの在アルセイス公使フー・タン・チューが休戦を求める。それに応じ、グインはサウル皇帝とともにアルセイスへ向かうことになる。


イシュトヴァーンが続いていましたが、ひさしぶりにグイン大活躍です。表紙のグインからして格好いいです。グインは絵になりますね、たっているだけでも、構えても格好が良い。

アルセイスから出てくる使者をからかうトールがなかなかいい役者ぶりで面白い。バルヴィナの老人達がおろおろしていて面白い。サウル皇帝がぼける一歩手前で面白い。なかなかに意外な展開が続いて楽しめる一冊です。(2010年3月 8日)