COUGARHEAD COMMODORE OF CYLON
| 第一話 闇との戦い 第二話 ユラニア御前試合く 第三話 凱旋 第四話 サイロンの豹頭将軍 |
グラチウスはグインを≪生涯の檻≫の中に閉じ込めて我がものとしようとした。しかしグラチウスの口走った「アウラ」という言葉に反応したグインは底知れぬパワーを発動し、グラチウスの罠を打ち破る。グラチウスは敗北をみとめ、ユラニアから去ることを告げる。グラチウスが去った後のユラニアでグインは、御前試合で公女ネリイとユラニアの英雄≪青髭≫オー・ランを二人とも打ち負かし、二人が密かに企んでいたユラニアの大公位簒奪の陰謀を止める。グインはユラニアでの仕事を終えケイロニアに帰還する。
国境でアキレウス皇帝の判断を仰いだグインは罪人としてランゴバルド城に送られる。罪人としてアキレウス皇帝の前に引き出されたグインは皇帝から罪を言い渡されようとする。それに対して十二選帝侯、十二神将からアキレウスに助命の嘆願がされる。グインは自らの出自の一端がしれたことを述べ、改めてアキレウスに剣を捧げるのであった。そのグインに対しアキレウスが刑をいいわたす。それは、グインを黒竜将軍とし、黒竜騎士団の団長とすることであった。よろこびに沸き立つ諸侯。うろたえるグインにアキレウスは祝賀の舞踏会でシルヴィアと踊るように命じるのだった。グインはケイロニアの豹頭将軍となった。
キリ番ですから、もちろんグイン大活躍です。
正体を現してみると以外に剽軽な≪闇の司祭≫、今後、出てくるたびに剽軽さに磨きがかかります。このころはまだ魔道師っぽいです。グインを誘惑するネリイ、御前試合でのグイン、クムの公使を搦め手で脅すグイン、グインとの別れの時のサウル皇帝。なかなかに見所が多い巻です。
でも、なんといってもケイロニアに帰ってからです。グインの部下、第一大隊長のレムルの「おれは、豹に俺の剣を捧げるよ」、ハゾスの「陛下はグインを飢えさせるべし、とは命じなかったからね」、ダルシウスがアキレウスに伝えたグインへの伝言。そしてそして、罪人として引き出されたグインの助命を願うケイロニアの重鎮達。「陛下のお身代わりにうけしわが古傷に免じて」「俺はケイロニアが好きだ、ケイロンの人々が好きだ。」等々、とにかく格好いい台詞のオンパレードです。とにかくここまでのユラニア遠征の戦いが最後に最高に盛り上がった巻です。
「そのいたしよう不届き千万につき、ここに──ケイロニア黒竜騎士団団長、黒竜将軍に任じ、竜騎兵一万の指揮統率を命じる。」(2010年3月10日)