THE WIELDER'S WAY
| 第一話 帰途 第二話 魔の風 第三話 魔道師対決 第四話 覇王の道 |
イシュトヴァーンはナリスとの同盟を決め、帰途についた。ヴァレリウスの指示で行きと同じ道をたどるイシュトヴァーンの前に闇の司祭グラチウスがあらわれ、イシュトヴァーンを手に入れようとする。グラチウスが去った後、アリストートスのつけたヤミ魔道士オーノがあらわれ、ヴァレリウスとの戦いの末捕らえられる。オーノの正体はキタイの魔道士であり、キタイ王の命によりモンゴールに潜入していたのだ。オーノはアリストートスの陰謀をすべてイシュトヴァーンに告白し、切り捨てられる。ヴァレリウスはイシュトヴァーンにユラニアを滅ぼすための口実を教え、覇王の道は友とはゆけない、という助言を与える。それに対しイシュトヴァーンは「俺は永遠に一人だ」という言葉を残し、パロを去るのだった。
表紙はヴァレリウス、前巻の背後霊とはうってかわってかなり格好のよい魔道師になっています。帯は「イシュトヴァーンを狙う魔の手」そのまんまですね。
魔道師オーノの正体が判明し、中原を狙う相手がはっきりしてきました。ヴァレリウスがオーノを尋問するシーンはなかなかいい場面です。でも今回の最高のシーンはやはりヴァレリウスｖｓイシュトヴァーンですね。「覇王の道は友とはゆけない」というヴァレリウスの台詞もかっこよかったですが、それに傲然と「おれは永遠に一人だ」と言い切るイシュトヴァーンがあっぱれでした。（2010年5月30日）